dept24’s diary・生田和良・大阪大学名誉教授

ウイルスの目を通して、人間社会のウイルス感染症についてつぶやきます。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新型コロナウイルスの変異株とワクチン有効性のことが話題になっているーー われわれウイルスの眼から見ると、それは当然というか、問題になる変異株を生んでいくのはワクチン接種後のことですよ

最近、新型コロナウイルスのイギリス株、南アフリカ株、ブラジル株、さらにインド株など、メディアは次々と出現する変異株の話題で忙しい。これらの変異株の中には周囲の人にうつしやすい、重症化しやすいなどに加えて、最も心配されている、注目のポイント…

われわれウイルスの眼から見ると 新型コロナの急拡大でまん延防止等重点措置や緊急事態宣言が出されているなかで、一年遅れの東京オリパラを何が何でも実施するという政府の姿勢は、われわれウイルスからすると大変ありがたいーー

東京2020オリンピック(2021年7月23日~8月日)とパラリンピック(2021年8月24日~9月5日)の開催は、日本のあちこちで新型コロナウイルスの感染が拡大しているなか、難しいのではないかという意見が大半をしめている。ところが、安全を確保しながらの開催は…

われわれウイルスの眼から見ると 新型コロナウイルス変異株の出現で、またまた世間は大騒ぎ ―実はイギリス型の変異株はわれわれウイルスの子孫繁栄の戦略のひとつとして、高齢者よりも30代や40代をターゲットに―

最近のメディアは、新型コロナウイルスの変異株の話題一色になってきている。最初にイギリス株が出現し、次いでブラジル株や南アフリカ株なども出現してきている。 そもそもウイルスは子孫ウイルスをどんどん産生するのが仕事である。そのためには、感染を受…

われわれウイルスの眼から見ると 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、2002年に人間社会に出て行った先輩のサーズウイルス(SARS-CoV)と比べてどうなん?

SARS-CoVは、中国の広州出身といわれている。SARS-CoV-2は武漢出身で、同じ一族ではないかと思っていた。実際、われわれの遺伝子が詳しく調べられ、間違いなく一族であると判定された。その一族からは、もう1つの仲間がすでに人間社会に進出していた。MERS-…

われわれウイルスの眼から見ると 国産ワクチン開発に出遅れた日本はウイルスに寄り添う国なの?

世界では国産ワクチンがない国がほとんどであるが、日本もその中のひとつ。先進国と呼ばれる多くのでは、自前でワクチンを開発し、すでに実用化にこぎつけている。または実用化の目途を立てている。 日本は先進国のひとつであり、ワクチンメーカーや大手製薬…

われわれウイルスの眼から見ると 一年遅れの東京オリンピック/パラリンピック開催はわれわれ子孫繁栄の絶好のチャンス

IOC、JOCともに、一年遅れでの東京オリンピック/パラリンピック開催に、何としてもこぎつけるのだと頑張っていることが、われわれ新型コロナウイルスからは大変歓迎すべきことである。 世界のアスリート・一般人・それぞれの国家の思いは一様ではない。むし…

われわれウイルスの眼から見ると 2020年の始めから「三密を避ける」という標語がどこに行ってしまったのかと思う

われわれ新型コロナウイルスが、子孫繁栄のためにどのようにして人間社会に入り込んできたか、人間に知られるようになってきた。 まず、呼吸器に感染するインフルエンザと呼ばれているウイルスと同じように、「飛沫感染」である。確かにこれが主なうつり方だ…

新型コロナウイルスのうつり方はインフルエンザウイルスとは違う

新型コロナウイルスが世界中で感染拡大している。日本ではほぼ全員がマスクをし、こまめに手洗いをし、インフルエンザウイルスはじめ、ほとんどのウイルスや細菌の感染者は激減しているにも関わらず、この新型コロナウイルスだけは感染拡大の一途である。 こ…

ウイルスのうつり方はいろいろ

感染症を起こすウイルスは、次々と周辺の人にうつって行きます。 そのうつっていく感染の経路には、主として次の3つが知られています。 飛沫感染(たとえば、インフルエンザウイルスや風邪のウイルス) 空気感染(たとえば、麻しんウイルスや水ぼうそうウイ…