dept24’s diary・生田和良・大阪大学名誉教授

ウイルスの目を通して、人間社会のウイルス感染症についてつぶやきます。

われわれウイルスの眼から見ると 日本の感染者急拡大の一番の原因は、飛沫感染と接触感染にフォーカスした注意喚起ばかりで、換気が必要なエアロゾル(マイクロ飛沫)感染対策が遅れているからでは?

 

5月3日、5月5日の記事に引き続き、再度この周辺の人にうつしていない80%以外の、残りの20%(周辺の人にうつした人の割合)にフォーカスしたいと思います。

 

 

昨日の記事に用いた図(政府の専門委員会、厚生労働省の資料を元に、分かりやすい形に作り直したもの)のうち、周辺の人に移した人数は:

 

((換気の悪い空間=15人中11人(73.5%)vs  換気の良い空間=95名中16人(16.7%)

この換気の悪い空間=15人中11人での移した割合(73.5%)を、 換気の良い空間=95名中16人での割合(16.7%)に置き換えてみると、計算上15人中2.5人(15 x 16.7 =2.5)となる。そうすると、全体では15人+95人=110人のうち、2.5人+16人=18.5人になる。

 

このように、換気の良い空間を維持するため、常に二方向の窓やドアを開けるなど、換気しながら(できればCO2センサーで時々確認し、700~1000ppm以下を維持)、密にならずに、マスクをつけるなど、感染対策を怠らなければ、大幅に感染者は下げられると考えられる。