dept24’s diary・生田和良・大阪大学名誉教授

ウイルスの目を通して、人間社会のウイルス感染症についてつぶやきます。

これから熱中症対策が大事:マスクをはずすことも考えよう

 まもなく梅雨が明け、暑い日が続くことだろう。夏になると、熱中症対策が大事だ。しかし、新型コロナ対策として、マスクはいつでもどこでも着けるのが当たりまえの社会になっている。

 

 そもそも、新型コロナの主な感染ルートは飛沫と言われ、マスクを着けるようになった。しかし、飛沫はくしゃみや咳、また大きな声で話したり歌ったりしたときに口からとび出るものである。飛沫は1~2メートル程度しか飛ばないとされているので、屋外で1~2メートル離れて普通に(聞こえる程度の声で;高齢者は大きな声になりがちなので気をつける必要があるが)会話する程度ならマスクは必須ではなさそうである。ましてや、一人で車を運転しているときとか、自転車に乗っているとき、一人でそれほど人が多くなさそうな公園での散歩のときなどは、できるだけマスクをはずすことがおすすめだと思う。昨年の夏も、「マスクをはずす勇気が大事」、などの意見があったように記憶しているが、多くの人は暑さと息苦しさを我慢しながらマスクを着けていたと思う。

 

 新型コロナワクチンは、2回の接種が必要である。政府は、オリパラまでの残る47日で、ほとんどの高齢者に接種が完了し、それぞれの自治体の状況によっては、64歳以下の多くの人の接種が完了することを目指しているようである。ちょうど都合が良いので、このタイミングで積極的にワクチンを接種しましょう、本格的な暑さがやってくるまでに。そうすれば、昨年よりも積極的にマスクをはずす気になれるかもしれない。そうすると、熱中症になる人が少なくなるのではないかと思う。