dept24’s diary・生田和良・大阪大学名誉教授

ウイルスの目を通して、人間社会のウイルス感染症についてつぶやきます。

2021-05-30から1日間の記事一覧

新型コロナウイルスが宿主細胞に感染するときは、肺、腸管、心臓、動脈、腎臓、睾丸などに分布している細胞の表面に存在しているACE2と呼ばれる酵素活性を持つ分子(=新型コロナウイルスの受容体)に結合する。これを第一歩として感染を成立させるので、この分子が担う血圧調節などに影響が、新型コロナウイルスの感染で起こりえる。

少々複雑な話になるが、ACE2と呼ばれる、新型コロナウイルスの細胞の受容体について、簡単に説明したい。今回の話は複雑で、わかりにくいのだが、何となくでもイメージを掴んでもらいたいので、まずは最後まで読んでいただければと思う。 新型コロナウイルス…